「後悔」
夫の家の法事があった。
法要後、ご住職さんが「後悔」という小文を紹介された。
出典は分からない(忘れた)そうだが、とてもいい内容だからと
読み始められた。
*****(出典不明)****
後悔
この世に永遠というものはない。どんな形であれ、身近にいるすべての人との別れがいつかは訪れる。
そのことは、お互い頭ではわかっているのだけれど、実際は、いつまでも生きていてくれるのが当たり前であるかのように思い、振る舞っている。そして失ってはじめて、その存在のありがたさ、かけがえのなさを思い知る。喪失感や寂寥感を身をもって味わい、「もっとこうしておけばよかった、ああしてあげればよかった」と悔やむことになるのである。
ほんとうは、日々感謝の気持ちを伝えたり、いたわりの言葉をかけ合えればいいのだけれど、なかなかそうはいかないのが人間だともいえよう。けれども、それでは失ったときに後悔するばかり。
もちろん、どんなに言葉や心を尽くしたとしても、なお悔いは残るのかもしれない。だとしても、少しでも後悔をしないように、当たり前のことが決して当たり前ではないということを、常に意識していたい。そして、同じ時を共に過ごせるきょう一日、この瞬間を精一杯、大切にしていきたいものである。
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ご住職さんの朗読を聞きながら、実家の父のことを思い出していた。
*追記*
この「後悔」という小文の出典をAさんに教えてもらった。
月刊PHPの裏表紙に書かれていたそうだ。
(月刊PHP、2011年11月号)
http://www.php.co.jp/fun/arata/post-9.php