長雨
実家で過ごしてきた。
まだ8月だというのに秋の頃のような長雨が続いていて
お墓参りの他は、伯父の顔を見に出かけた位で
家でゆっくりしてきた。
長雨と言っても実家のあたりは
河川が氾濫するような集中豪雨ではなく幸運だった。
私が実家で過ごしている間に
我が家の近くでも大雨だったそうで
御所の南側の丸太町通りなどは川のように流れていたらしいが
御所の周りは相当強力な結界の範囲内で
大したことにはならないのは、ありがたいことだ。
結界と言えば
実家でも大きな守護の力を感じてきた。
結界とまで言えないかもしれないが
古くから守れらてきた一族であることには違いない。
母とお墓参りに行った時、
お寺の裏山の奥のほうに一族の元々の墓地のあった所があって
私も一緒にお参りしてきた。
そこは小さな石碑がふたつ残っているだけで今では参る人は居ないけれど
直近の先祖ではなくても一族の誰かであるわけだからと
母は一族の末裔として欠かさず参っている。
(ここを知る年寄りが居た頃は、どの家でも元々の墓地の場所を大事に考えていたそうだが)
母が言うには
そこは自分が居なくなったら参る人も無く忘れられるから
あまりにも古くて戒名からは誰なのか分からなかったけれど
最近、住職さんに頼んでふたつの石碑の供養をしてもらったらしい。
亡くなった父もそうだったが
母も、強く守られている人だと感じている。
お盆の時期だからなのか
古い家は、なんとなく賑やかな気配がした。