洋服屋さん
夫のスーツを仕立ててもらうのは神戸の洋服屋さん。
土曜日に来てもらった。
もう15年ほどの付き合いになるだろうか。
出不精な夫には家まで出向いて来てもらえるのが好都合というのと
この洋服屋さんの仕立てがいいというので長くお願いしている。
神戸から車で来られるのが、ちょっとしたドライブ気分で楽しいらしい。
土曜日、来られるなり「今日は東寺のあたりが混んでいて、遅れるところでした。いったい今日は何事ですか?」と訊かれた。
21日、東寺は弘法さんで賑わう日。
弘法さんですから混みますね、と言ってもピンとこない顔をされていた。
21日、弘法さん。
25日、天神さん。
この両日はそれぞれ東寺、北野天満宮あたりは混むのは当たり前だが
知らない人は驚くだろう。
夫は自由な色のスーツを着ている。
夏用のスーツは少し派手気味で明るい色が多い。
今回のリクエストは派手ではない夏用の紺系や黒系。
地味なスーツが必要な場面もあるから、ということで持ってきてもらった。
この洋服屋さんは、自分をモデルと考えていて
いつもパリッとしたスーツ姿、クールビズとは縁遠いネクタイ姿だ。
夫を採寸してもらったサイズが15年間全く変わらないことに
いつも驚嘆の声をあげて「体形がこんなに変わらない人は洋服屋泣かせですわ…」「私は太って、太って…」と笑っている。
本当に気持ちのいい人だ。
顧客は多いことだろう。
時々、来てもらうのを楽しみにしている。