red-earth's blog

(2017.6.25)red-earth’s diary から移行しました。女性ヴォーカル好き、写真好き…

愛せよ資源

道具商だった古い家の玄関に今もある看板、
「愛せよ資源」


皆が物を大切にして、心をこめて使っていた頃がしのばれる看板だ。


最近、本の引き取りサービスを時々お願いしている。
近くにあった店が閉店したこと、持って行っていると整理がはかどらないこと等の理由で来てもらっている。引き取りは無料。本の査定は持って帰ってからで値段のつかない本は送り返すか、そのまま処分してもいいか等いろいろ訊かれる。


何度目かの時、つい、こぼすように話されたのは
「実は廃棄処分の人が多いんです。」「大切にしていた本を次に必要な人に回したいという人は、殆んど居ないんです。」


どうやら無料で引き取ってもらえて、それで少しでもお金になるのならラッキー、捨てる手間も大変だから来てもらったら楽だし、ということで、ただ単に廃棄する目的で呼ぶ人が多いのだそうだ。(極端な場合、1冊も値段がつかない人もあるとか)


私は、自分が古本屋さんで手に取って買いたい状態である綺麗な本しか出していなかったので、それを聞いて驚いた。
捨てる目的はいいけれど、持って帰ってもらった先で使用可能な状態かどうかを考えずに渡す人が居るというのに驚いた。
(ボロボロでも初版本で希少本もあるから、一概には言えないけれど)


引き取りサービスというのは、そういう様々な人が居ること、様々な状態の本があることを承知でやっているとはいうものの、私の出す本の状態があまりにいいから(?)つい、言ってしまったのかもしれない。


そんなことを聞いた翌日にみた看板、「愛せよ資源」
なんだか面白い符号だ…