美しいひと

ホームで見かけた美しいひと。
電車の小豆色と彼女の対比も美しい。

顔が見えない写真を撮るのは
肖像権を侵さないためというのが一番の理由だが
ハッキリ顔が分からないほうが、写真を見た人のイメージが膨らんで
見た人それぞれの写真になるような気もする。

それは、セバスチャン・サルガドのモノクロしか撮らない理由と重なる部分がある。彼が語った言葉…「白黒は撮影した時に既に抽象化されています。白黒の写真を見た人は自分の頭の中で色を造りだすことが出来ます。

それは個人にゆだねる部分が多いということで、言い換えれば私の写真が、見た人の写真にもなり得る可能性があるということです。」