微笑み

この２日間、風邪なのか、季節の変わり目のためか
体がしゃきっとしなくて外に出なかった。
神戸の予定もあったが行けなかった。

今日は外を見ると心地良さそうな穏やかな日差しで
（気温は２０度を超えたそうだ）
カメラを持って出かけたくなったが
用心して、ゆっくり家で過ごしていた。

先週、撮った写真を眺めながら過ごしていた。

私は自分の写真を見ると、つい微笑んでしまう。
笑ってしまうこともある。

被写体が微笑ましいこともあるし
写そうとした意図と違う苦笑もあるし
撮った瞬間を思い出して、心が浮き立つような気分になることもある。

ネットでも雑誌でも本でも街の広告でも
写真を見ることが好きだが

自分の撮ったものを見るのも好きだ。

その場の、その角度からの、
その時間、一秒にも満たないその瞬間を
こんなふうに切り取ったのは、この写真だけだと思うと
どんな写真でも愛おしくなる。

ピンボケしていても
その一枚の写真には味わいがある。

私は自分の写真を楽しんでいる。

時々、家族にも見せて感想を訊いてみるけれど
私のファンに訊くのだから厳しいことは何も言われない。
それは、多分、温室の中のような
井の中の蛙のようなものだろう、と思うが…
私は美しい世界を、ただ単に写したいだけなのだ。

自分の撮った写真を眺めて過ごした日、
中から取り出したのはふたり連れ二組。
どちらも、ついつい微笑んでしまう、いいカップルだった。

毎日、いろいろな発見はあるものだ。

（白いコートと白い上着のふたりが前を歩いている。

飛び跳ねるような嬉しさが伝わってくる。）

（川面を眺めるふたり、
ここには静かに穏やかに流れる時がある…）