red-earth's blog

(2017.6.25)red-earth’s diary から移行しました。女性ヴォーカル好き、写真好き…

田中一村

田中一村(たなか いっそん)


奄美大島で彼の絵を見てきた。


空港の近くの奄美パーク内に田中一村記念美術館がある。

彼のことは名前と奄美大島ということしか知らなかった。


日本のゴーギャンとも言われ
その死後に世に出た孤高の画家。
(友人のN君も彼と同時期に奄美大島に住んでいた期間もあったが
その頃は全くその存在を知らなかったと言っていた。)


奄美大島で清貧の生活の中でひたすら絵を描いた彼。


奄美大島の自然を愛して、植物や鳥や魚を鋭い観察眼で力強く、しかも繊細に描いた画家。
亜熱帯の動植物や自然を描き続けた信念の人。


世俗的成功からは遠く孤独のうちに亡くなったが、
それは結果であって成功を拒否していたわけではないと思う。
彼は個展を準備していたし
彼の作品を世に問おうとしていたことは確かだ。


奄美の自然の力
生命の力
彼の絵は圧倒的な力で迫ってくる。


背景に立神島が見える「奄美の杜」シリーズの「クワズイモとソテツ」の前からは離れがたかった。
(これは彼の最後の大作で描くのに3年あまりかかっている)


私は背景に海がある作品が好きだ。
水平線は彼の作品に欠かせないモチーフであるようだ。


私も奄美で水平線を眺めていて時間を忘れた。

水平線の向こうに思いを馳せたり
こちら側の自分自身に深く入り込んだり
水平線はそれぞれの人に何か大事なものを思い出させるのかも知れない。


田中一村記念美術館には
奄美に来る前の作品も多く展示されている。
彼の絵の変遷を見て
やはり奄美の作品が好きだと思った。


どこかで次の記述を目にした。
奄美に渡り”画く鬼”となった田中一村


帰りの飛行機で
美術館で買った文庫本『日本のゴーギャン 田中一村伝』を読んだ。


本からは彼の人生も迫ってきた…


彼は言っていたらしい。

「私の死後、五十年か百年後に私の絵を認めてくれる人が出てくればいいのです。私はそのために描いているのです。」



田中一村
彼の絵に会えて良かった♪
彼に会えて良かった♪


奄美と一村、
また好きなものが増えた♪


千葉市美術館で2010年8月21日(土)〜9月26日(日)
開館15周年記念「特別展田中一村 新たなる全貌」があるそうだ。
http://www.ccma-net.jp/exhibition_02.html


奄美大島までは度々行くのは難しいが
千葉県ならば行けるかな、と思っている…


田中一村記念美術館)


田中一村作品集

田中一村作品集

日本のゴーギャン 田中一村伝 (小学館文庫)

日本のゴーギャン 田中一村伝 (小学館文庫)