隣り合う
今日は神戸の写真教室の日、
地下鉄とJRを使って、神戸・元町まで出かけた。
地下鉄で隣り合わせた人は、熱心に読書をする紳士で
文庫本のカバーが印象的で記憶に残った。
本革製の文庫カバーだった。
(お洒落な人は持ち物まで凝っている)
地下鉄を降りて、JRに乗り換える。
私は、寄り道をしてから神戸方面行きのホームへ向かった。
ちょうど新快速が入ってきて待つこともなく乗れた。
さらに幸運にも座ることもできて、ふと横をみると、
地下鉄で見た文庫カバーが見える。
えっ?と、その人の顔を見ると
地下鉄で隣り合わせた紳士ではないか。
また同じ人と隣り合って座っている。
可能性としては、十分考えられることではあるが
実際に申し合わせたように隣に座ることが続くと驚いてしまう。
もしかしたら帰り道も一緒になったりして…と想像は膨らむが
さすがに帰りの電車では、隣り合うことはなかった。
彼は大阪駅で降りて行った。
電車内で隣り合っただけの人、
また、どこかで出会っても、たぶん分かる。
その人の纏う雰囲気や空気は、案外、忘れないものだ。
私は人を覚えるのが、得意なほうだろうと思っている。