ねねの湯
義父母がよく行っていた醍醐の「ねねの湯」が今月いっぱいで閉店するという。回数券がまだ残っているから一緒に浸かりに行かないか、と誘われて義母と行ってきた。
私は「ねねの湯」の話だけは聞いていたけれど、入るのは初めて。
大型リゾート銭湯というだけあって確かに大きな施設だった。
あと数日で閉店のせいか混み合っていた。
気に入ったのは打たせ湯やミネラル鉱泉のある露天風呂のコーナー、
日差しが差し込んでお湯がキラキラ光る。
緑の葉が風にそよぐ。滝が流れている。
東屋で寝ころんでいる人がいる。
椅子に座って流れ落ちる滝の小さな滝壺を眺めている人もいる。
水の飛沫を浴びる、光煌めく色を見る、風音で揺れる空間…
滝の音を聞きながら温泉で火照った体のクールダウンをしていると心地良くて眠くなってくる。
閉店の理由は井戸水の減少らしい。
毎時20t必要なのに5tにまで減って、新たな水脈を敷地内で探していたそうだ。結局、新しい水脈が見つからず閉店することになった。
地下水脈が変化した理由はいろいろあるだろうけれど、
この「大型リゾート銭湯」では10年間、汲み上げ過ぎたのかもしれない。
私にとっては最初で最後、ただ一度だけの「ねねの湯」体験だった。