蹴鞠(けまり)
サッカーの神様だとかで
よく修学旅行生が来ている神社が近くにある。
今日、たまたま前を通りがかったら
蹴鞠の練習をしているのが通りから見えた。
境内に入るのは何年ぶりだろう。
多分、十数年ぶり。
近所に住んでいても行く機会のない所は多い。
蹴鞠保存会の人たちの練習は毎月2回、日曜日にあるらしい。
ちょうど、その日のその時間に遭遇したというわけだ。
蹴鞠保存会の人たちによる奉納蹴鞠は毎年4月14日と7月7日に行われる。(私は、この奉納蹴鞠を実は見たことがない。見物人が多いから、つい敬遠してしまうのだ。)
この神社のある場所は飛鳥井(あすかい)町という地名で
かつて公家の飛鳥井家の邸宅があったところ。
飛鳥井家からは和歌や蹴鞠の名手が出て
江戸時代には幕府から蹴鞠家元としての認証を受けた。
その飛鳥井家跡地に立つ神社だから
スポーツの神、特に蹴鞠にちなんだサッカーの神として
信仰されているのだそうだ。
蹴鞠の練習風景を見せてもらった。
練習を見ると奉納蹴鞠も一度、見たくなった。
次に行われる4月14日に出かけようかと思う…
蹴鞠は大和朝廷時代に、仏教伝来とほぼ同時に中国から伝えられた。
数人で組になって、鹿皮で作った毬を一定の高さに蹴り上げて、
落とさないよう「ヤア」「アリ」「オウ」の掛け声と共に交互に蹴り回していくという勝敗の無い球技である。
『枕草子』にも、その記述がある。
「あそびわざは、小弓。碁。様あしけれど、鞠もをかし」
または
「あそびわざは さまあしけれども 鞠もをかし。小弓。掩韻。碁。」
(遊戯はというものは品のないものだが、蹴鞠はおもしろい)
勝敗の無いというところが面白いなと思う。