一枚の写真
中富良野にあるファーム富田。
http://www.farm-tomita.co.jp/
富良野のラベンダー畑を一躍有名にしたのは
ここを撮った一枚の写真だった。
富良野では元々ラベンダーが栽培されていた。
富田家でも1958年から本格的にラベンダー栽培を始めている。
1973年頃、安い輸入香料が大量に入り、合成香料の技術進歩もあって
富良野の丘を彩っていたラベンダー畑の殆どが姿を消すことになった。
そんな衰退の中で、富田家だけが細々と続けていたのだそうだ。
1976年、
国鉄のカレンダーに富田家のラベンダー畑を撮った写真が採用された。
この一枚の写真はカメラマンたちの目を引き、旅行者を引きつけた。
富良野に徐々に人が訪れるようになったのだ。
そして今や一大観光地だ。
私の行った日も観光バスが次から次に着き賑やかだった。
ラベンダーの花の頃は、もっともっと凄い混雑なのだとか。
(ラベンダーの花の最盛期は7月)
一枚の写真のもたらした奇跡のような物語。
写真を見た人たちが「ここはどこだ?」とその風景に魅入られる…
その景色に惹かれた人たちが訪れるようになる…
富良野のラベンダー畑を再生させた一枚の写真。
今、見ても色褪せない写真。
写真の持つ力がここにある。
(1976年、国鉄のカレンダーに採用された写真)