詩人・柴田トヨ◇

90歳を過ぎてから詩を書き始めた1911年生まれの詩人、

柴田トヨ

産経新聞「朝の詩」に掲載された詩などを集めた処女作品集、
『くじけないで』

ことばのひとつひとつが響いてくる。

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先生に

私を
おばあちゃん　と
呼ばないで
「今日は何曜日？」
「９＋９は幾つ？」
そんな　バカな質問も
しないでほしい

「柴田さん
西条八十の詩は
好きですか？
小泉内閣を
どう思います？」
こんな質問なら
うれしいわ

（平成17年12月）

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詩集のタイトルになった詩「くじけないで」

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くじけないで

ねえ　不幸だなんて
溜息をつかないで

陽射しやそよ風は
えこひいきしない

夢は
平等に見られるのよ

私　辛いことが
あったけれど
生きていてよかった

あなたもくじけずに

（平成20年4月）

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珠玉のことばが心に響く。

年を重ねた人の紡ぐ世界は美しい。

年に制限されない生き方は美しい。

一日一日を大切に生きている人は美しい。

くじけないで