別に
会話で「別に」という言葉を聞くことがある。
先日ある人と話していて
彼女はよく「別に」という言い方をするな、と思った。
この「別に」というのは
「別に構いませんよ」「別に気になりませんよ」など
とりたてて、特別に、の意味で下に打ち消しの語を伴って用いる。
「別に用事はありません」
「別に変わった様子もない」などとも。
私が違和感を感じるのは
ただ単にそれだけを言う「別に」という言い方で
何が別になのだろう?と分からないことが多い。
多分、質問に対して別にとりたててお話することはありません…という意味なのだろうけれど。
考えたら私は「別に」だけを使う言い方はしない。
言うのは
「別に言うほどのことはないけれど…」
「別に気になさらずに」「別に(構わない)いいよ」などだろうか。
「別に」とだけ言う話し方は会話を拒絶する感じを伴う。
同じことを言葉を変えて、いくらでも話せるのに「別に」だけで済ませるのは
心地良い会話のキャッチボールではない。
私自身も気がつかないところで
無自覚に使っていることばがあるだろうと思う。
自分が使うことばは自覚していたいものだと
「別に」と言うのを聞いて思った。
(「別に」と拒絶の意味合いを分かった上で使う場合もある。
若い子たちは話すのが面倒なときに「別に」と言うことがある。
きっと彼らは自覚して使っているのだろう。)