red-earth's blog

(2017.6.25)red-earth’s diary から移行しました。女性ヴォーカル好き、写真好き…

『行人』

夏目漱石の『行人』に結婚について兄がお貞さんに云う場面がある…
「結婚をして一人の人間が二人になると、一人でいた時よりも人間の品格が堕落する場合が多い。恐ろしい目に会う事さえある。まあ用心が肝心だ」


先日、夫と品格について話していた時、彼がこの漱石の言葉を言った。

言い得て妙なセリフだな〜と、あるカップルの顔が浮かんだ。


一緒に暮らすと段々顔つきまで似てくるものだと言うが
品格が堕落する場合が多いとは、そうかもしれない。


1912年から1913年に書かれた小説『行人』
100年も前のセリフが誰かの口を通して再び発せられるのは面白い。


『行人』は学生時代に読んだはずだが、全く覚えていない。


それにしても
学生時代に「読んだ」記憶というのは、何といい加減なのだろう…
全然覚えていなくて「読んだ」と言えるのかどうか…



行人 (新潮文庫)

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