red-earth's blog

(2017.6.25)red-earth’s diary から移行しました。女性ヴォーカル好き、写真好き…

積小為大(せきしょういだい)

積小為大(せきしょういだい)


積小為大、小を積みて大と為す。
小さきことをこつこつと積み重ねて、大きな事を為すこと。
日々の積み重ねが大きなことに繋がっていくこと。


前回の気功の日、Kさんが二宮金次郎(尊徳)を解説してくれた。

彼は積小為大を実践した凄い子どもだったそうだ。


二宮家は金次郎(尊徳)の父の代でほとんどの財産を失い、金次郎14歳の時にその父が亡くなると、さらに困窮する。
金次郎は山で薪や柴を集め、町へ行ってそれを販売して生計を立てていたが、彼は薪を背負いながら読書をした。(主に孔子を読んでいたとか)


身分制度の厳しい中、農民が勉強しても所詮農民のままなのにと周りの人たちは思っていたけれど、金次郎は学ぶことを止めなかった。


16歳のとき、母親まで亡くした金次郎は親戚に預けられた。
ここでも彼は勉強を続けたのだが
親戚から灯りの油がもったいないから本など読むなと言われたため、
彼は友人からアブラナの種を借り、それを植えて育てた。 
育ったアブラナから油を搾って、その油で勉強を続けたと言う。


また道端に捨てられた苗を見つけたら、それを拾い
使われていなかった田んぼに植えていくことを繰り返して
一俵のお米を収穫するまでになったことなど、
さらに、積み重ねていくうちに若干20歳で二宮家を再興させた。


「小さな事をこつこつと積み重ねると、少しずつ大きくなっていくのだ」 と
積小為大を実践した金次郎は幕臣までのぼりつめることになる。
農民から異例の大出世を遂げ、武士となり、やがて幕臣となったわけだ。


努力を積み重ね、農民から武士になったことで子どもの努力目標として
「積小為大」だけが大きく取り上げられて「刻苦勉励」の象徴とされた。


小学校の片隅にあった薪を背負って本を読む小柄な像のイメージが強いが
彼は身長180cm以上もの大柄で考え方もダイナミックな人であったようだ。



彼は、銀行経営者で、再建の神様で、
優秀なプロジェクトリーダーで、
有能な経営コンサルタントで、
多くの著作を残した作家で、偉大なる思想家である、と評した人も。


彼の著作を読みたくなった。


J-47 二宮翁夜話 (中公クラシックス)

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