パラレル・ワールド
気功教室では、いろんな話を聞くのも楽しみのひとつだ。
Kさんの話。
ある朝、急に耳鳴りがするようになった彼女。
耳鳴りは初め、大音量だったらしいが、
それはすぐ蝉10匹ほどの音に落ち着いたという。
耳鳴りの世界がパラレル・ワールドのようだとKさんは言う。
パラレル・ワールドの定義とは少し違うかもしれないけど
今、生きている世界と並行して違う世界の音を聞いているようなのだとか。
近所の耳鼻科の先生に
「この耳鳴りはパラレル・ワールドのように思えます」と言って
怪訝な顔をされたそうだ。
Kさんは耳鳴りを楽しむことにしたのだ、たぶん。
彼女の話は、いつも示唆に富んでいる。
彼女の物事に対する姿勢に、私は刺激を受けている。