言葉

神戸の写真教室の講義でK先生が言われたこと…

「写真はひとつの言葉である。
カメラを持つことは、言葉を手に入れたということだ。
日本語とか英語などの言語を手にしたのと同じことだと思ったほうがいい。」

なんとなく感じていたことが、きちんと言語化されて私の中に入ってきた。
聞いた瞬間、私には本当に切実に「言葉」が必要だったのだと
胸が震えるような、泣きそうな気持ちになった。

高松から帰った翌日が神戸の教室で…
忙しすぎるスケジュールだが、何故か、どうしても行きたかった。
高松の滞在を早く切り上げてでも、休む選択肢が全くなかったのは、
この言葉を聞くためだった気がする。

「写真は言葉である」

同じように言われているのを何度か本や雑誌でみたことがあるが
先日のK先生に聞いた時ほど心に沁みて来なかったのは

全く同じ字面でも発する媒体、人によって言葉の持つ力が違うし、
言葉が意味する内容が違うということだろう。
その時の私と今の私が違うということもある。

K先生の言葉が深く濃く、じんわりと沁みてきた日から
私は、また更なる高みを望めるようになった。