写真展
京都市美術館別館に「JPS展」を見に行ってきた。
JPSとは日本写真家協会のことで、公募展は今年で37回目。
今回、知っている人が二人、入選されたので見るのが楽しみだった。
(どんな写真かは知っていたけれど)
公募作品の他にプロの写真家(JPS会員)の作品も展示されていた。
「プロフェッショナルの世界」5枚組の作品だ。
その中にインタビュー記事を読んだばかりの坂田栄一郎氏の作品「ポートレート」があった。彼の作品を見たいと思った2日後には見ることができた。
願いが叶うのが、本当に速くなった。
坂田氏の「ポートレート」5枚は
指揮者のジュゼッペ・シノーポリ、
登山家のラインホルト・メスナーの手、
作家のミヒャエル・エンデ、
アーティストのフランチェスコ・クレメンテ、
哲学者のジャック・デリダ。
二十数年にわたって、毎週、雑誌の表紙になるポートレートを撮り続けてきた坂田栄一郎氏は、ポートレートを撮るとき、その人の内面に潜む「核心」を撮ると意識して挑んできたと言う。
今日、展示されていた5枚のモノクロ写真の前で
本物に触れたときの、畏れのような離れがたいような気持ちで佇んだ。
そして記事で読んだ「その人の核心を撮る」という言葉を思い出した。
今日、私はこの5枚を見に来たのだ。
公募作品を見るというより坂田氏の写真を見に来たのだ…
(写真展会場前で出会った人、暑さを避けて日陰で寛いでいるのだろうか、哲学者のような風貌の人だった)