イジス展
イジス展に行ってきた。
イジス写真展 −パリに見た夢− IZIS PARIS DES RÊVES
イジス(Izis、本名Israëlis Bidermanas)
リトアニア生まれの写真家(1911〜1980)
彼の撮るポートレイトが好きだ。
彼は第二次世界大戦中、ナチスに抵抗するレジスタンスのポートレイトを多数撮影している。
戦後、フランスの国籍を取ってパリを拠点に写真家として活躍した。
親交のあったシャガールをはじめ、有名な人物のポートレイトも多数展示されていたが、私は、レジスタンスの活動家たちの顔から目が離せなかった。
彼はパリの街角で
恋人たち、子どもたち、浮浪者や夢見る人たちを撮っている。
夢見る人たちというのは
『パリに見た夢− IZIS PARIS DES RÊVES』によると
「カメラを持って人々に近づくには長年かかった。しかし、次第に彼らを見ないで撮影出来るようになった。私が撮る人々は自分の世界、つまり自分の夢の中で多くの時間を過ごしていたので、私を見ることがなかったからだ。」(9ページより抜粋)
あえて近づいていったのは子どもだけだったというイジスは
眠っている人や、人の背中を撮ることが多かった。
真正面から撮るポートレイトと対極にあるそういう写真も好きだ。
一枚の写真は饒舌に語る。
その語りに耳を傾けるとき
私は時を超える。
イジスと同時代の写真家で親交のあったロベール・ドアノーの写真展もやっている。奇しくも同じ日(2月26日)までの開催、
何必館・京都現代美術館にも出かけて来ようと思っている。
ドアノーの愛したパリ ROBERT DOISNEAU 展