コシヒカリ
夏の旅は信州をまわって、新潟・越後湯沢にも一泊した。
越後湯沢は川端康成が書いた長いトンネルを抜けた所。
友だちのEちゃんが住んでいてホテルに夫婦で会いに来てくれた。
私は、昨年初夏にも行っているので、ほぼ一年ぶりに会うEちゃんは
久しぶりというより、とても馴染んだ感じなのだった。
彼女がホテルまで持って来てくれたのは
魚沼産コシヒカリをはじめとする新潟の名産品いっぱい♪
新潟土産は買わなくていいよ、と言って持って来てくれたのだった♪
魚沼産コシヒカリはホテルの売店にもあった。
名の知れたブランド米だから購入して帰る人も多いそうだ。
普段、なにも思わずに「コシヒカリ、コシヒカリ」と言っているが
よく考えたら、このお米は「越の光」「越の国に光輝く米」という意味なのだ。
越国(こしのくに)とは、古代の勢力圏で福井・敦賀市から山形・庄内地方の一部に相当する地域のことで新潟県も入る。
「コシヒカリ」は育成に関わった福井県、新潟県の両県が含まれていた
かつての越国の名に因んで命名されたのだ。
越の国でもらった「コシヒカリ」から、その名の由来に思いがいった。
なにげなく「コシヒカリ」と言っていたけれど
「越の国に光輝くお米」なのだと思うと、余計美味しい気がしてくる。
田んぼが広がる南魚沼は美しかった。
雪の季節も一度来てみて、驚くから…とEちゃんは笑っていた。
『雪国』の冒頭が浮かんできた…
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
夜の底が白くなった。」