もう一度『モモ』◇
昨日、Sちゃんから借りた講演DVDを観た。
講演の内容は少し不思議系なのだが
聞いていて
なんとなく
今なら分かる!と思った。
ちょうど一年前に行われた講演だが
半年前でも
私の理解は
まだまだであったろう…と思えた。
そういえば!と思い出した場面がある。
エンデの『モモ』の中で
モモが時間の国での感動を友達に話したいと言った時に
マイスター・ホラが
モモに言うことば。
***
「それはいいよ。だができないだろうね。」
「それを話すためには、まずおまえのなかで
ことばが熟さなくてはいけないからだ。」
「ほんとうにそうしたいのなら、
待つこともできなくてはいけないね。」
「いいかね、地球が太陽をひとめぐりするあいだ、
土のなかで眠って芽を出す日を待っている種のように、
待つことだ。ことばがおまえのなかで熟しきるまでには、
それくらい長いときがひつようなのだよ。
それだけ待てるかね!」
***
この場面は話す側の視点だが
聞く側も同じことのように思える。
言葉が自分の中で熟すのを待つ!!!
言葉への理解が熟してから聞く!!!
これが
できている人は少ないかも知れない。
私自身は
話しながら、曖昧だった考えが固まってくることもあるので…
熟していない言葉を
あまりにも多く発してきたかも知れない。
同じ言葉を発しても
その使い手の精神性は
聞けば分かるものだ。
言葉はその人そのもの。
言葉を大切に
熟してから使いたいものだ…
エンデの『モモ』は
たくさんの気づきがある本だった。
時々
本棚のエンデ全集を
手に取ってみよう…
『モモ』以外の本にも
メッセージがてんこ盛りのはずだから♪
(岩波書店から出た『エンデ全集』、
初めの配本で手に入れた。
少し、間をあけて2回、配本されたと思う。
装丁の綺麗な全集だ…)
- 作者: ミヒャエルエンデ,Michael Ende,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/08/18
- メディア: 単行本
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